太宰治のホロスコープから、彼のキャラと作品を考察してたらかなり面白くなってしまった

こんばんは、村上碧です。

先日6/19は桜桃忌。小説家・太宰治の命日でした。

太宰治の作品は「人間失格」とか「斜陽」あたりが超有名ですが、高校生くらいの時に夏休みの宿題かなんかでムリヤリ読書感想文を書かされた方も多いんじゃないかなと思います。


わたしは思春期まっただなかに太宰治にハマり、あらかたの作品は読んでいます。

(ネクラって言わないでください)


ちょっとホロスコープ出してみるかと思って出生情報を調べると、なんと生まれた時間まで出てきて驚いたんですが…。いろいろ調べてみたところこれは正確な情報ではなくて、太宰と占星術に詳しい方がレクティファイして出した出生時間のようです。

(レクティファイ…出生時間不明のホロスコープから、推定出生時間を導き出す技法。今までの人生で起きたインパクトのある出来事と天体の動きを照らし合わせて検証する。かなり大変。)

ですが、この時刻でとりあえず素直に入力して出したところ、これがなかなかに面白かったんですよね。

おとといの夜、Twitterでいろいろ考察してたら止まらなくなってしまったので、いっそきちんと記事にしてみることにしました。

今回は完全に個人的趣味な内容で、桜桃忌も終わってて旬をのがした感満載ですが、よろしければお付き合いくださいませ(笑)


(繰り返しになりますが、出生時間は正確なものではないので、そこはご了承ください)

ギャップで惹きつけるオトコ


まず、こちらが太宰治のホロスコープです。

■太宰治 1909年6月19日  青森県  16:44(レクティファイ時刻?)


双子座と蟹座にそれぞれ太陽・月を含んだ天体が集中しています。


つまり、双子座と蟹座の特徴が良くも悪くも強調されるということですね。


双子座と蟹座というのはとなり同士の関係ですが、この位置関係の星座というのは共通項がなく、お互いにまったくちがう種類のエネルギーをおびています。

双子座は知的・軽やかで言語感覚にすぐれていますが、その一方で蟹座はナイーブで、豊かな情緒を持っているんですね。


太宰は双子座に太陽、水星、冥王星がひとかたまりなっているため、表向きは話し上手なキレ者で、ただならぬ魅力をただよわせた人物になりやすいでしょう。


ですが、蟹座には月と金星、海王星がこれまたひとかたまりになっているので、ひとたび心を許した人にはうってかわって繊細で、憂いにみちた顔を見せるかも。


また、この配置は恋愛やドラッグに依存しやすそうですが、実際の太宰も女性問題と薬物から縁の切れない人生でした。


たくさんの女性が太宰の魅力に惹かれ、人生を狂わされていますが、太陽と月のキャラのギャップが激しいだけに、


ほだされた女
「本当の彼を分かってあげられるのはわたしだけ…」

なんて思わされてしまったのかもしれませんね。

双子座的作品と蟹座的作品


あと、太宰治のホロスコープを見て気づいたのは、彼の作品って「双子座的作品と蟹座的作品」に分けられるかもしれないな、ということ。


たとえば太宰治といえば、「人間失格」や「斜陽」がメジャーどころの作品です。

 

「人間失格」

太宰の半自伝的作品。今でいうアダルトチルドレンのピエロタイプのような青年、大庭葉蔵のモノローグとしての形をとっている。誰もが一発で重い気分にさせられる、「恥の多い生涯を送って来ました」という一文はあまりにも有名。

 

「斜陽」

  没落華族のかず子、その弟直治、姉弟の母、そして既婚の作家・上原の、それぞれの破滅のプロセスを超淡々と描いた作品。かず子が上原との間に不義の子をもうけるのが、物語のハイライトになっている。かず子のモデルは太宰の愛人のひとり・太田静子(歌人)。

これらの作品って、直球でいうと「陰鬱な感じ」が特徴ですよね。


蟹座のネガティブキーワードには、落ち込みやすい、依存的、不安定といったものがありますが、まさにそういう側面がどろどろに、これでもか!と濃縮されたような感じ。


まさに「蟹座的作品」と言えるかもしれません。


ですがその一方で、太宰の作品には双子座らしいエスプリや皮肉のきいた、軽さのあるものも多いんです。


比較的目だたないものが多いんですが、わたしが個人的に好きな「双子座的作品」は、「お伽草紙」、「トカトントン」、「彼は昔の彼ならず」。

「お伽草紙」


  「瘤取り(こぶとりじいさん)」「浦島さん(浦島太郎)」「カチカチ山」「舌切雀」の4編からなる。それぞれの昔ばなしを太宰流にユーモラスにアレンジした作品で、わたしが特に好きなのは「カチカチ山」。


小4の時に読んだのが最初だが、ウサギが16歳の美少女、タヌキがウサギに恋する37歳のブサメンという想像を超えた設定に、子供ながら度肝を抜かれた。

オリジナルもなかなかに残虐な仇討ちモノだが、太宰バージョンは自分を慕ってまとわりついてくるウザいおっさんにハニートラップを仕掛け、湖に沈めて殺すという、斜め上かつエグい話に仕上がっている。


「トカトントン」
 

26歳のアラサー男子が、


「仕事やら勉強やら恋愛やら、人生のいろんな場面で頑張ろうとするたびに、なぜか気の抜けた『トカトントン』という幻聴が聞こえちゃって、モチベーションがダダ下がりになるんですぅ。一体どうすればいいですかぁ?」


という相談の手紙を、とある作家に送る話。一見荒唐無稽な物語だが、双子座らしい強烈な皮肉が光る。

最後の最後に作家から返事がくるのだが、「はいはい(呆)」というたった一言をこれだけオシャレに、味わい深く言いかえている文章って他にないわなと読むたびに思う。

「彼は昔の彼ならず」

 
青扇という男に家を貸してくれと頼まれ、承諾する主人公。だが青扇はいつまでたっても家賃を払わない。直談判に行ってものらりくらりと督促をかわし続ける青扇。そして青扇は訪ねるたびに書道やらもの書きやら、やっていること(仕事?)が変わる。

「こいつホントはただものじゃないんじゃ…!?」と主人公は青扇に逆に一目置くようになるが、後半彼の元カノによって、単に青扇はその時その時の女に感化されてやることが変わるダメ男であることが明かされる。

「一般常識から逸脱している人って、ぱっと見なんだかスゴイ奴にも見えてしまいやすいよね」、というこれまた皮肉に満ちた話。

そしてラスト、よりによって青扇は占い師(手相観)に転身する。わたしにとっては読後にいろいろ複雑な気持ちになる作品笑。


双子座には軽やか、ユーモア、皮肉といったキーワードがありますが…

こんなふうに、双子座的なイメージを連想させるような作品ってほかにもたくさんあるんです。


で、太宰の作品を全体的に見るとこんなふうに、「双子座的作品」と「蟹座的作品」にわけられるんじゃないかなと思ったんですよ。これはなんだか面白い思いつきでした。


世間的には全然、「蟹座的作品」のほうがザ・太宰というイメージだと思いますけどね。

 

余談・もしこの出生時間で見るならば



あとここからは、「出生時間16:44説をまるっきり支持して読むなら」という前置きをつけた上での話になってしまうんですが…


まずアセンダントが蠍座というのはいかにもらしいなと。


蠍座はよくセクシーなんて言われますが、実際にどこか異性を惹きつける磁力をおびた星座です。

先ほど書いた月・金星・海王星のコンボも効いてますが、実際、太宰は始終女性と縁の切れない人生を送りましたし、あげくの果てには愛人と入水自殺して自分の誕生日を命日にするというレジェンドまで打ち立てました。


また、意識の奥深くを示すICに、魚座の火星がコンジャンクション(0度)しています。

魚座はファンタジーや目に見えないモノを示しますが、それを追い求める火星がICと接しているということは、ある意味常に死へのあこがれを抱えていた…というふうに見ることもできるかもしれません。

まとめ



太宰のホロスコープを意識しながらあらためて作品を読んだり、彼の人生に思いをはせてみると楽しいよ!という話でした。


あと出生時間に関してはいさぎよく正午で出すか迷いましたが、Twitterにあげたホロスコープもこの時間で出してしまったし(汗)、16:44説もわたしにはしっくりきたので、この記事の方でもあえて採用してしまいました。


(ただ、この仮説を出したご本人はまだ検討の余地があると考えていらっしゃるようですので、念のため付け加えておきまする)

 




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