麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚のホロスコープ

今月6日朝、元オウム真理教教祖であった「麻原彰晃」こと松本智津夫死刑囚の刑が執行されました。



その日わたしは娘ともども風邪をひいてしまい、病院へ行っていました。待合室へ入るとテレビで報道番組が大写しにされていて、そこで初めてこのことを知ったのですが…あまりに驚いてしばらく診察券を出さずに見入ってしまったほどでした。


その場にいたほかの患者さんたちもみんな一様に、「いよいよか」という神妙な面持ちでニュースに注目していましたが、その日は松本元死刑囚だけでなく、側近である6名の刑も一気に執行されるという異例の展開となりました。


「麻原彰晃」こと松本智津夫といえば、30代なかば以上の方ならおそらく誰もが知っている希代の犯罪者でしょう。

宗教人でありながら武力による国家支配を画策し、松本サリン事件、地下鉄サリン事件、 坂本弁護士一家殺害事件など多くの事件を指揮し、弟子たちを通じて実行。 多くの犠牲者を出し、人々を恐怖と混乱に陥れました。

地下鉄サリン事件が起こった当時、わたしは小学校高学年でしたが、その時テレビで目にした光景は衝撃的でいまでもよく覚えています。

拘禁反応?で奇行を繰り返し、見る影もないほど人間らしさを失っているという情報が長らく漏れ聞こえていましたが、今なお一部の後継団体の信徒や旧教団関係者を強いマインドコントロールの支配下に置き、 神のように崇めさせている事実は、良くも悪くも彼が極めて強いカリスマ性の持ち主であることを示しているといえるでしょう。

そんな彼は1955年3月2日、熊本県の畳職人の息子として出生しました。
これが松本元死刑囚のホロスコープです。




なお、出生時間は「午前3時34分」というのが通説になっているようなのですが、個人的にはイマイチ信憑性に欠けるように感じられるので、出生時間不明として正午で算出しています(なのでハウスは考慮しません)。

基本的な性格を示す太陽は夢とロマンを追い求める魚座、 より私的な側面を示す月は、弁舌巧みで二面性をもつ双子座です。

まず彼のホロスコープで一番目を引くのは「グランドクロス」という複合アスペクト。

グランドクロスというのは、オポジション(180度)2つがちょうど十字架のようにクロスし、ホロスコープ上に大きな正四角形があらわれるアスペクトを指します。

(なお、わたし普段のオーブ設定は若干狭めなので天王星と火星の間にスクエアのラインが出ていませんが、「ゆるめのグランドクロス」として許容範囲かなと)


いわゆる「凶座相」であり、非常に強い拮抗と緊張をもたらすと言われていますが、 うまく使用する、あるいは乗り越えることができれば、大きな変革や偉業をもたらしうる配置です。


天体の構成によってどんなエネルギーを持つかはさまざまですが、 これを持つ人はやはり良きにつけ悪しきにつけ、ただならぬオーラを持っていることが多い気がします。


彼の場合は


①海王星と火星のオポジション
②金星と天王星のオポジション


で構成されています。


①の海王星は癒しやスピリチュアリティ、火星は自己主張・闘争・サバイバルを示し、それぞれが彼のとって対極であることを表しています。


また、②の金星(その人の魅力となるポイント)と天王星(強烈な個性やトリックスター)のオポジションに関しては、 自分の強いオリジナリティを発揮したい、大きな改革を成し遂げて権力を掌握したい、 という強い願望を生み出すのを助け、先の海王星・火星のエネルギーと相まって 強い権力欲として発露してしまったように思います。


つまり、彼にとっての宗教とは、精神的な高みを目指すものであるとともに、 自己存在や自己価値を確固たるものにするための「手段」であったのかもしれません(社会的にも、金銭的にも)。


また生い立ちを調べると、松本元死刑囚は幼少の頃からすでに「金銭」と「権力」にかなりの執着を持っていたといわれています。


彼は先天性緑内障という障害を持って、9人兄弟の7番目として出生。 幼少期は極貧とも言える家庭で育ちます。


小学校に一度入学したものの、隻眼であった彼は金銭上の理由から盲学校への転校を余儀なくされますが、 その時彼は「親から捨てられた」と感じたようです。実際、13年間の寄宿舎生活で両親は一度も面会に来なかったらしく、家族愛には飢えていたのかもしれません。


最初はおとなしい少年だったという彼は次第に粗暴な子供になり、同級生・下級生を手下のように扱っては金銭を巻き上げたり、 欲しいものを代わりに買わせたりするようになったそうです。卒業までになんと300万円を蓄えていたという逸話もあるとか…。


金銭を示す金星は癒しのポイントであるキロンとコンジャンクション(0度)になっていますが、見ようによってはお金で寂しさを紛らわせていたとも読めるかもしれません。ですがそんな金星はサバイバルの火星とスクエア(90度)ですので、稼げども稼げども満足できない葛藤に陥りやすいでしょう。実際に彼は教団設立前に鍼灸院や薬局を開業するなどしており、商魂のたくましさをうかがわせます。


このホロスコープを見ると感じるのですが、松本元死刑囚にとって 火星の「自己主張・サバイバル」は重要な課題だったのかもしれません。 恵まれない生い立ちも大きく影響したことでしょうが、自分が安定的に居られる土台や権力というものを常に希求している気がしますし、やりかたも非常に火星的(闘争的)です。


その突破口としてオポジションをなす海王星(スピリチュアル)のエネルギーを、きわめて極端な方向性に発揮してしまったように思われてなりません。教団の歴史は、そのまま彼の社会における生存競争の歴史と重なるのでしょう。


結果彼は「教祖」となって誇大な妄想を膨らませ、自らの王道楽土を築こうとしましたが、多くの人々の人生を狂わせた末に逮捕され、刑死しました。


彼は邪魔者を始末することに対して「ポアする」という表現を使っていましたが、 これは単に相手を殺すというだけではなく、「あえて死を与えることによって、相手を高い次元に導いてやる」 という意味をも含んでいたようです。


ありていに言えば「相手を死なせることが善である」という考えなわけですから、なんとも常軌を逸した思想ですが…結果として彼は自らの命をもって罪をあがなうことになりました。


やはりこれだけの事件を引き起こした人物ということで、ホロスコープの内容も非常に強く、強烈なものですが、配置的に元々宗教家には非常に向いていると思いますし、並外れた求心力や指導力も備えているのではと感じます(本来ならば) 。


ただ、エネルギーの使い方、使う方向を完全に見誤ったことが、松本元死刑囚の占星術上最大の不幸だったと言えるでしょう。



もしかしたら彼は、グランドクロスの持つ力に飲まれてしまったのかもしれません。


年月が経ち、オウムの一連の事件のことをまったく知らない世代も出てきていますが(20代の子たちなんかはもう全然知らないんだろうな)、 彼がこの世からいなくなったとしても、被害者に遭われた方の心の傷はおそらく一生癒えるものではないでしょう。当時を知る者として、あらためて被害者のご冥福をお祈りいたします。


そして折に触れて事件に思いをはせ、今ある平穏な毎日に感謝することも忘れないでいたいものです。




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ABOUTこの記事をかいた人

村上絵梨子

1983年東京生まれ。 神奈川・横浜にて西洋占星術講座「エレオノーラ」を主宰するかたわら、本サイト「西洋占星術とタロットの学校」の全記事執筆・運営管理もしています。 使用占術は西洋占星術、タロット、ルノルマンカード。非霊感系です。 占いやスピリチュアルは現実に生かしてナンボなタイプで、地に足のつかない感じのフワフワしたスピはちょっと苦手。 普段は酒と塩っからい食べ物をこよなく愛する34歳です。 学習院大学文学部史学科卒。