こんばんは、村上碧です。
【本記事の公開にあたって】
新月・満月情報の記事は、実はいつも事前に執筆&予約投稿の設定をしているので、本来こちらとは違った内容が10/12 20時にアップされる予定だったのですが…
今回の分に関しては、台風19号というかつてない規模の災害に直面して色々思うことが出てきたため、公開前にリライトいたしました。
「今くらい、もう少し現状にフィットしたリーディングができないものだろうか」と考えたのです。
無論、「星の配置によってこの天災が引き起こされたのだ!」といった世迷言を並べるつもりは一切ございません。
ただ「占星術の価値は、その世界観を通した勇気づけにある」という信条のもとにわきおこった、
「占星術によって少しでも気持ちが前向きになる方々がいらっしゃるなら、次回の満月図を通して寄り添いたい」
…という想いを大切にしたく書いたものになります。
—————————————————————————–
あさっての10/14は満月です。
今回は牡羊座20度、第6ハウスで起こります。
こちらが満月図です。

今回満月が起きる牡羊座は、はじまりと活力の星座です。
そこに分け隔てのなさと気品をあらわす天秤座の太陽のエネルギーが、強力に注がれています。
そしてそのエネルギーは第6ハウスで発揮されることになります。
第6ハウスは日常と、そのまわりの小さな物事を示す領域です。
今回の満月は、「当たり前にもたらされていたものを再認識する」時期であることを暗示します。
先日の天秤座の新月では、「自分のもともと持っている価値」を再認識する時期でしたが、今回の満月では見つめなおす対象が「生活」や「日常」という、自分を取り巻く環境・状況の方に移っていくことになるでしょう。
太陽と月のオポジション(=満月)の間には土星と冥王星が配され、Tスクエアという複合アスペクトを作り出しています。
土星は制限、冥王星は不可抗力を示す天体であり、Tスクエアは大きな葛藤をもたらすアスペクトですが…
見ようによっては「無意識のうちに享受していた平和(天秤座太陽・第12ハウス)」、「何気ない日常から無意識に得ていた活力(牡羊座月・第6ハウス)」の供給がいっとき中断される…といった読みになるかもしれません。
つまり、「当たり前の日常・幸せ」が一旦取り上げられることで、それらをのありがたみを痛感するような心境に陥りやすい時…と言えるでしょう。
ですが、それは同時に「当たり前に対する意識改革」のきっかけともなりえます。
電気や水道が供給されるのは、電力設備や上下水道などのインフラが整っているからこそですし、商店にあふれんばかりの食料やモノが並んでいるのは、それを生産・製造する人々がいるからこそ。わたしたちのありふれた日常は、無数の人々による下支えがあってのことなのです。
もちろん誰しも頭では理解していることでしょうが、いざそれらの入手がままならなくなると、人はひとりでは生きていけないことをあらためて思い知らされます。
ですが、知らずに受けてきた数々の恩恵に対して謙虚になれたとき、人はきっとより深い幸福感を味わえるようになるとも思うのです。
なお、精神的にしんどくなりがちなこの時期を乗り越えるためのカギは「水星」。
水星は土星とセクスタイル(60度)、そして海王星とトライン(120度)を形成していますが、これは「誠実さと慈悲をたたえた思考・コミュニケーションこそが、状況を明るくする」ことを示しています。
困っている人には積極的に手をさしのべ、安心感を与えていきましょう。それはまわりまわって、ご自身が助けられることにもつながります。
また満月図のアセンダントは太陽と同じく天秤座ですが、天秤座は分け隔てのなさと品位を示す星座。苦境にあっても取り乱さず、和を重んじ、助け合いの精神を忘れない…そんな日本人の国民性を示しているように感じられるのはわたしだけでしょうか。
人間は持ちつ持たれつ。力を貸しあって、苦難を乗り越えていきましょう。
もちろん今の時点でダメージがあまりに大きい方は、遠慮せずに周囲を頼ってください。
皆様のご無事と一日も早い「普段通りの生活」の再建を、心よりお祈りいたします。